インター ロッキング |
テラゾー (人造大理石) |
磁器タイル | 天然石 (粗面加工) |
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乾燥状態 | 60〜65 | 20〜25 | 50〜55 | 90〜95 |
湿潤状態 | 45〜55 | 5〜15 | 15〜20 | 10〜15 |
◎振り子式滑り抵抗測定法(試験基準 ASTM(※)E303)
(※)ASTM:アメリカ材料試験協会・様々な試験方式の基準を作成している機関
英国の道路研究所で、主に車道表面の滑り抵抗を測定する目的で開発されたものです。
振り子の先に取り付けられたゴム製のスライダーを反復運動させて、測定面と接触し滑り抜ける時に生じる抵抗を目盛りで読み取ります。
現在、旧日本道路公団・日本道路協会・東京都(注)などが採用している測定方法で、屋外における調査では最も普及している方法といえます。(一般にアスファルト舗装の滑り抵抗を測定するのに用いられ、動摩擦係数を計測しています。)
測定には英国式振り子試験機(British Portable Skid Resistance Tester)が使用され、BPNという数値で表現されます。
◎斜め引張形滑り抵抗測定法
主に建築構造物の床面を測定するために開発されたものです。
乾燥状態と湿潤状態でのすべり方の違いをほぼ人間の実感値に近い感覚で数値化できるという特徴があるといわれています。
測定方法は、床面と接触する面積が56㎠のすべり片に、80㎏の荷重をかけて斜めに上に引っ張り、滑り抵抗値を測定します(O-Y・PSM測定器)。
測定にはO-Y・PSM測定機や携帯式のONO・PPSM測定器が使われCSR(ONO・PPSM測定器の場合はCSR')という単位で計測されます。
様々な条件によって異なりますが、通常0.45〜0.90CSRが安全といわれています。
(注)東京都では、近年の滑り事故の多さを受け、福祉のまちづくり条例の中で「床材として妥当な滑り抵抗値」が遵守義務として定められ『安全範囲CSR値0.45〜0.90』と示されています。
◎回転式滑り抵抗測定法
計測器部 コントローラー部
靴に使われるゴム(テストピース)などを取り付けた円盤状の計測器をモーターで回転させ、床面に加重してその時に生じる摩擦抵抗をコントローラーに伝え表示させます。
動摩擦係数が計れ、警察の事故分析や科学調査にも使用されることがあるそうです。
測定には回転式滑り抵抗値測定器(DFテスター)が使用され、μ(ミュー)という数値で表現されます。
◎バネ量り式滑り抵抗測定法(試験基準 ASTM F609-96)
バネ量りのようなメーターが付いた金属製ブロックを、一定の力で牽引して、ブロックが滑動した時の数値を摩擦抵抗値として計測します。床との接地面にテストピースを取り付けて使用します。
「静から動」への抵抗値を計るといわれており、アメリカではこの測定方法が広く採用されています。訴訟大国であるアメリカでは、滑り事故の判例も多くあるため、その分対策も進んでいるといえます。
測定にはASメーター(国産のものもありますが、ほとんどがアメリカ製です)が使用され、COFという数値で表現されます。
UL(アメリカ安全規格)やOSHA(アメリカ労働省安全保険局)等では、この試験方法で、湿潤時0.50COF以上、歩行用スロープ等では0.60COF以上が安全基準とされています。
◎傾倒(押し倒し)式静摩擦係数測定法
測定器本体のステップに足を乗せ、ハンドルを倒して測定板が滑動した時のハンドルの角度から滑り抵抗を計測する方式です。
この方式は、東北大学大学院工学研究科等により研究され、測定にはトリラボスリップメータを使用します。計測値はμ(ミュー)という数値で表現され、静摩擦係数を測定しています。