私は、以前、福岡県警の警察官として10年ほど勤務していましたが、一身上の都合で退官(懲戒処分などではありません)いたしました。
そこで出会ったのが防滑改修でした。以前は私も転倒事故は滑った本人の責任だろうと思っていました。しかし、詳しく知れば知るほど、「なんとかしなければ」という思いに動かされるようになりました。滑りだけではありません。これから間違いなく到来する高齢化社会に対して、この国の対応は遅れすぎています。
全ての人は例外なく年を取ります。私だって、あなただってそうです。
ご自分が高齢になったときに今のままの街で生活できるか想像して下さい。
街を歩けば段差がいっぱい、滑りやすい床材は使い放題。スロープだって実際に使えるものはごく僅かです。
もちろん、高齢者の事だけを考えて「まちづくり」をしていけば良いというわけではありません。
しかし、現在のような街が、ベビーカーを押して歩く女性に優しい街でしょうか?歩行バランスの難しい妊婦さんに優しい街でしょうか?障がい者に対して優しい街でしょうか?そして、小さな子ども達に優しい街でしょうか?
ここ数年、様々な場所で「ユニバーサルデザイン的なまちづくり」が提唱され、実行されてますが、その効果には疑問が残ります。
ハード面を整備するだけでは不十分です。ソフト面である、心の中にもユニバーサルデザインが必要なのではないでしょうか?
ハード面のみにこだわるあまり、「法律の基準はクリアしてるから問題はない」と実際の使い勝手など置き忘れた「誤ったまちづくり」があふれています。
『すべり110番.com』は、滑り止め屋のホームページです。本来は、滑り止めに関することだけの情報提供でいいのでしょう。しかし、今の日本を取り巻く現状は厳しくなる一方です。ここでは、滑りに関する事以外でも皆様のお役に立てるよう、様々な情報提供を行っていきたいと思っています。
とはいえ、仕事柄、滑りに関する情報がメインになることはお許し下さい。
私達「日本住環境」は床材の滑り止めを通して、笑顔で安心して安全に暮らせる、豊かな社会作りに貢献してまいりたいと存じます。
今後ともより一層のご支援を承りますようお願いいたします。
最後までおつきあい有り難うございました。長くなりましたが、ご挨拶とさせていただきます。
日本住環境
代表 矢野 和幸